介護認定前でも使える|高齢者が一人でできなくなったときの市役所支援まとめ
はじめに
最近、親の生活を見ていて「前は一人でできていたのに…」と感じる場面が増えていませんか。
実は、介護認定を受ける前の段階でも、市役所で頼れる支援サービスは意外と多く用意されています。
これらを早めに知っておくことで、親本人の負担だけでなく、家族の不安やトラブルも減らすことができます。
この記事では、
- 介護未満の段階で使える市役所の支援サービス
- どこに相談すればよいのか
- 利用するときの注意点
を、できるだけ現実的な視点で整理します。
介護未満ゾーンとは何か
「介護未満ゾーン」とは、要介護認定は受けていないものの、生活の一部で支援が必要になり始めた状態を指します。
- 買い物や外出が少し負担になってきた
- 書類や手続きが難しくなってきた
- 一人暮らしが少し不安
この段階で適切な支援につながるかどうかが、その後の介護の重さを大きく左右します。
介護認定前に使える支援と、介護サービスの違い
| 比較項目 | 市役所の支援(介護未満ゾーン) | 介護サービス(要介護・要支援) |
|---|---|---|
| 利用できる時期 | 介護認定前から利用できる | 要支援・要介護認定後 |
| 主な目的 | 相談・見守り・軽い生活支援 | 身体介護・生活介助 |
| 相談のしやすさ | 相談だけでもOK | サービス利用が前提になりやすい |
| 本人の心理的負担 | 比較的少ない | 「介護を受ける」意識が強い |
| 家族の関与 | 家族のみの相談も可能 | 原則として本人同意が必要 |
| 支援内容の柔軟さ | 自治体ごとに幅がある | 制度で内容がほぼ決まっている |
| 向いている状況 | まだ自立しているが不安がある | 明確な介助が必要 |
高齢者が一人でできなくなったとき、市役所で「相談の入口」になる支援
まずは市役所に問い合わせて、「困っていること、助けてほしいこと」を率直に相談してみてください。市役所が窓口になり動いてくれると思います。
ここで紹介する内容は、全国どこの市役所でも同じサービスが実施されているという意味ではありません。
・市役所が直接実施している場合
・地域包括支援センターや社会福祉協議会、社会福祉法人などの関係機関に
委託・連携する形で提供されている場合
と様々で、内容や条件、実施主体は自治体によって異なります。
比較的多くの自治体で行われている支援
高齢者向け緊急通報・見守り機器
一人暮らし高齢者を対象に、緊急時にボタン操作で通報できる装置や、センサー型の見守り機器を貸与・補助する制度は、比較的多くの自治体で実施されています。
- 装置の貸与や設置費用の補助
- 緊急時の通報・安否確認
- 対象は一人暮らしや高齢世帯が中心
自治体によって実施状況が大きく異なる支援
- 見守り・安否確認(電話・訪問など)
- 高齢者向け家事・生活支援(介護サービスではない)
- 金銭管理・書類手続きの相談支援
- 移動・外出支援(通院・買い物)
見守り・安否確認(電話・訪問など)
定期的な電話連絡や安否確認は、一部の自治体では実施されていますが、内容や頻度は地域差があります。市役所が直接行う場合もあれば、委託事業や地域団体と連携して行われるケースもあります。
高齢者向け家事・生活支援(介護サービスではない)
ゴミ出しや簡単な家事支援などは、実施していない自治体も多く、あっても対象や条件が限定されている場合があります。市役所が窓口となり、地域のボランティア活動を案内する形が一般的です。
金銭管理・書類手続きの相談支援
成年後見制度や日常生活自立支援事業に関する相談は、多くの自治体で受け付けています。ただし、実際の金銭管理や手続きの支援は、社会福祉協議会や専門職が担うケースがほとんどです。
移動・外出支援(通院・買い物)
通院や買い物の移動支援は、実施している自治体が限られています。市役所が直接サービスを提供するというより、利用できる制度や地域サービスを紹介する役割を担うことが多いのが実情です。
相談だけでもOKな窓口
「申請しないと迷惑では?」と感じる方もいますが、実際は相談だけでも問題ありません。
- 市役所の高齢福祉課
- 地域包括支援センター
- 社会福祉協議会
困りごとを整理して伝えるだけでも、次の一手が見えてきます。
よくある勘違いと注意点
- 介護認定がないと使えないわけではない
- 支援内容や名称は自治体ごとに異なる
- 本人の気持ちを無視して進めると拒否されやすい
たとえば、A市では「見守りサービス」と呼ばれている支援が、B市では「高齢者安心支援事業」といった別の名称になっていることもあります。内容が似ていても、窓口や条件が異なるため、名称だけで判断しないことが大切です。
制度よりも「関係性」を優先する姿勢が重要です。
家族として今できる現実的な一歩
多くの親は、「迷惑をかけたくない」「まだ先の話だ」と思っています。
それでも、家族が困らないための話であれば、耳を傾けてくれる方も少なくありません。
まずは申請ではなく、情報収集と相談から始めてみてください。
制度を知ったあと、次に大切になるのが家族での話し合いです。なにを話し合うのか整理してみました。ご参考にしてください。
Q&A
Q. 親が市役所を嫌がります
無理に連れて行く必要はありません。家族だけで相談できる窓口も多くあります。
Q. どこに電話すればいいかわかりません
市役所代表番号から高齢福祉担当につないでもらえば問題ありません。
Q. 要支援認定を受ける前でも、相談して大丈夫ですか?
むしろこの段階での相談が想定されています。介護認定の有無に関係なく、困りごとを整理する場として活用できます。
Q. 費用はどれくらいかかりますか
無料〜低額のものが多く、事前に説明があります。
まとめ
- 介護前でも使える市役所支援は多い
- 市役所は申請の場ではなく相談の場
- 早めに知ることが家族を守る
必要になってから探すより、元気なうちに知っておくことが大切です。
支援や介護は家族だけで抱え込むものではありません。市役所や公的な制度を頼り、家族だけでなく社会全体で支えていく考え方が大切です。
