はじめに
介護の現場で働いていると、「最近ちょっと疲れがたまってるかも…」「本当は休みたいのに、休みの希望が出しづらい…」そんな気持ちになることはありませんか？
私も介護職の経験があるので、“休みにくさ”の雰囲気をよく覚えています。介護は人の生活を支えるお仕事だからこそ、どうしても休みが取りにくい状況が生まれやすいんですよね。
実は、制度としてはしっかり休暇を取れる仕組みが用意されています。問題は、制度と現場のギャップですが、「これならできるかも」と思える、小さな一歩を一緒に見つけていきましょう。
介護の現場で働いていると、「思うように休みが取れない…」「希望休が通りにくい…」そんな悩みを抱える方は本当に多いと思います。シフト制や人手不足など、どうしても私たち介護士の働き方は、一般企業とは違う難しさがありますよね。
この記事では、その理由と背景をやさしく整理しながら、無理なく休暇を確保するための方法を、丁寧にお伝えしていきます。
この記事でわかること
- 介護士が休暇を取りにくい理由と、実際の職場の雰囲気
- 有休など法律で認められている休暇制度の確認
- 今日からできる「休みやすくなるための行動ステップ」
介護士が休めないと感じる理由
介護の現場で「休めない問題」が深刻化している背景には、人手不足が主な原因です。
介護の職場には独特の“空気感”がありますよね。仕事そのものは嫌いじゃなくても、シフトや人手不足の影響で「気軽に休もう」と思えない。そんな状況が積み重なると、心も体もすり減ってしまいます。
ここでは、なぜ介護士が休みにくいと感じるのかを、現場のリアルを交えながら深掘りしていきます。
「休ませてください」と言いづらかったり、希望休が通らなかったり…。介護の現場では、どうしても“休みのハードル”が高く感じられます。これは個人の性格や努力とは関係なく、業界の事情が大きく影響しています。
どうして人手不足かというと、これは介護報酬が公定価格という制度の問題も関わっています。経理の職員に聞いたことがあるんですが、この公定価格のせいで賃上げや介護士の増員に回るお金が不足して、結局現場がぎりぎりの人手で回すしかないそうです。困りました。
シフト制・24時間体制という特性
介護施設は“365日24時間”という特殊な働き方です。日勤・遅番・夜勤がローテーションで続くため、生活リズムも乱れがち。さらに、土日祝も関係なく運営されているので、カレンダー通りのお休みが取りづらいのは当たり前になってしまっています。
「連休を取って旅行に行きたいのに、そもそもシフトが合わない…」
「家族との予定を合わせづらくて、申し訳ない気持ちになる…」
こんな声はとても多く、介護職の共通の悩みとも言えます。
介護施設は365日・24時間のサポートが必要です。そのため、日勤・遅番・夜勤が入り混じるシフト制が当たり前で、土日祝や連休を固定でお休みにするのはなかなか難しいですよね。
「旅行に行きたいけれど、休みが続けて取れない…」という悩みもよく聞きます。
人手不足で“代わりがいない”状況
ほとんどの介護施設が慢性的な人手不足です。人員配置がギリギリで、1人がお休みすると全体の流れが乱れてしまう…という状況は多くの施設で共通しています。そのため、どうしても“休みづらい空気”が生まれやすくなります。
公定価格（介護報酬）などの制度的な問題はけっこう介護現場に影響しています。
つまり「休めない」のは、個人の問題ではなく“制度上の制約”が現場にしわ寄せされている、という側面がとても大きいのです。
ほとんどの介護施設が慢性的な人手不足です。これは単に不足しているというだけでなく、**“ギリギリの人数で運営するのが当たり前になっている”**という構造的な問題があります。
特に小規模施設では、シフトを組める職員が限られているため、1人が休むと一気に現場が回りづらくなることも。すると自然と、
「休んだらみんなに迷惑かな…」
と自分を責めてしまい、さらに休みにくくなってしまう悪循環が生まれます。
多くの施設では配置人数がギリギリ。誰か1人がお休みすると、全体のバランスが崩れてしまいがちです。特に小規模施設では、代わりのスタッフを確保しづらいため、どうしても“休みづらい空気”ができてしまいます。
職場によって休みやすさが大きく違う
同じ介護業界でも、“働く場所によって休みやすさは本当に違う”というのは、あまり知られていない事実です。
特に、法人の規模・年間休日数・職員数・希望休制度などの違いで、休暇の取りやすさは大きく変わります。例えば、職員が多く希望休がきちんと運用されている施設では、心理的にも休みやすくなります。
逆に、人手が少ないと休みの申請を出すだけで気を遣ってしまうことも。次の比較表を見ると、その差がよくわかります。
同じ介護業界でも、休暇の取りやすさは職場によって大きく変わります。
| 項目 | 休暇を取りやすい職場 | 取りにくい職場 |
|---|---|---|
| 職員数 | 多い | 少ない |
| 年間休日数 | 115〜120日 | 100～110日 |
| 希望休制度 | 明確で通りやすい | ほとんど通らない |
| マニュアル | ルールが整備されている | 曖昧で担当者次第 |
「介護職は休めない」というよりも、“休める職場と休めない職場の差が大きい”というほうが正しいかもしれません。わたしの経験から言うと、有給休暇が取れる職場とほとんど取れない職場があり、休日の差が出ます。
休暇を“自分で確保する”ためのステップ
制度と現場のギャップを少しずつ埋めるために、介護士の私たちでも“できること”があります。ここでは、実践しやすいステップを具体的に紹介していきます。
ここからは、介護士の私たちが今日から取り入れられる“実践的な工夫”を紹介します。
① 希望休・有給・時間単位休暇の上手な組み合わせ
休みの確保は、ひとつの制度に頼るより、複数を組み合わせるほうが成功率が上がります。これは時間有休の制度がある法人についてですが、
- 希望休は早め・前向きに提出
- 有給は半日・時間単位で分割して使う
- 時間単位休暇は細かい予定の調整に最適
とくに、時間単位休暇は“数時間だけ抜けたい”という時にとても使いやすく、職場側も受け入れやすい制度です。女性は家族の用事も多く、柔軟に動ける時間休暇は味方になってくれます。
休みを確保するためには、ひとつの制度に頼るよりも、複数を組み合わせるのがコツです。
- 希望休は早めに提出
- 有給は半日・時間単位も検討
- 時間単位の介護休暇を細かく使う
特に時間単位の休暇は、通院付き添いなどにとても使いやすいです。
② シフト担当者との“前向きな相談”
いきなり「休ませてください」と伝えるよりも、事前にていねいに相談するほうがとても効果的です。シフトを組む側も、心の余裕が全然違ってきます。
- 休みたい理由は簡単でOK（家庭の事情など詳細は不要）
- 他スタッフの負担を減らす提案を添える
- シフト作成前に声をかける
ほんの少しの気遣いで、休みの通りやすさは驚くほど変わります。女性介護士ならではの“やわらかい伝え方”が活きる場面でもあります。ちょっとした心配りで、不思議と休みが通りやすくなることがあります。
③ 休みにくい職場から“休みやすい職場”への転職も選択肢
もし今の職場がどうしても休みにくいなら、“休みやすい職場に移る”という選択肢も前向きな判断です。
介護業界は求人も多く、職場によって働き方の差が本当に大きいです。特に休みを大切にしたい方は、以下のような条件を意識することで、働きやすい環境に一歩近づきます。【例を追加】
- 年間休日数115日以上
- 人員体制に余裕がある
- 希望休制度が明文化されている
- 早番・遅番のバランスが良い
- 有給の取得実績が高い（面接時に確認可能）
“プライベートを守れるかどうか”は、長く続けられるかどうかの大きなポイントになります。
介護業界は、働く場所を変えるだけで休暇環境がガラッと変わることがあります。
休みやすい職場のポイントは…
- 年間休日数115日以上
- 人員体制に余裕がある
- 希望休が制度として明確（有休がとりやすい）
仕事とプライベートを両立したい方には、とても大切な視点です。
④ 休暇申請をスムーズにするためのチェックリスト
安心して休みを申し出るために、事前に準備しておくとスムーズに進むポイントをまとめました。
- 上司へ事前に軽く相談しておく
- 休む日・時間帯をはっきり伝える
- 引き継ぎメモを作っておく
- 代替対応（早番の調整など）も添える
- シフト提出のタイミングを把握
この5つをそろえておくだけで、「言い出しにくい…」という気持ちがぐっと軽くなります。女性は気配りが得意なので、このステップはとても相性がいい方法です。安心して休暇を申し出ることができると思います。
よくあるQ&A
介護の仕事を続けていると、「本当は休みたいのに、言い出しにくい…」という悩みは多くの方に共通しています。ここでは、実際に介護士さんからよく寄せられる“休みに関する質問”をまとめました。
Q. 希望休がほとんど通らないのは普通ですか？
→ 施設によって大きく差があります。人手が少なく、シフトに余裕がない職場では通りにくくなりますが、年間休日が多く希望休制度が明確な職場ではきちんと運用されています。有給休暇が取得しやすいかどうかは、職場による差が非常に大きいです。
Q. 上司に休みの相談をすると気まずくなりそうで怖いです…
→ 休みたい理由は“簡単でOK”です。詳細を説明する必要はありません。シフトを作る前のタイミングで、軽く相談しておくだけでも通りやすさが変わります。
Q. 突発的に休みたい時はどうすればいいですか？
→ 体調不良・家族の事情などは遠慮せず伝えて大丈夫です。そのためにも、普段から引き継ぎメモを用意しておくと、気持ちが楽になります。
Q. 休むと同僚に迷惑をかける気がして言い出せません
→ 気遣いが強い方ほど抱えやすい悩みです。ただ、無理をして働き続けると逆に負担が増えたり、ミスにつながることも。あなたの健康と心の余裕は現場にとってもプラスになります。
Q. どうしても休みにくいです。転職は考えるべき？
→ はい、選択肢として前向きに考えていいと思います。介護業界は職場ごとのカラーが強く、休暇制度や働き方の違いがとても大きい分野です。“休みやすい環境”に移るだけで生活のバランスが整い、仕事が続けやすくなる方も多いです。
まとめ
休めない背景などまとめると、
- 介護職は24時間体制・人手不足から、休暇が取りにくい環境になりがち。
- 制度は整っていても、現場での“休みにくさ”が大きな壁になる。
- 早めの相談や制度の併用、転職など、個人でできる行動を取ることで休暇取得は前向きに変えられる。
次に早速できる行動としては、
- まずは自分の職場の休暇制度と年間休日数を確認してみる。
- 次のシフトが決まる前に、希望休を一つ提出してみる。
- 「休める職場」の求人を一つだけチェックしてみる。
できそうなことをやることで、状況が改善することがあります。まず今の状況を確認して、できそうなことは何か行動してみましょう。
